【仏教ブログ】今年はそろそろ仏教を聞こうと思った人へ
光顔寺明照廟堂/水月精舎(光顔寺 納骨堂)のスタッフ、仏教アドバイザーの宮田秀成です。
新年を迎えると、自分の年齢や環境が節目の年となる人もおられます。例えば、今年で還暦をむかえるとか、勤めていた会社で定年を迎えるとか、子供が就職したり結婚をして家を離れるなどです。
そうなると、自分もそろそろ仏教の話を聞いてみようかと思う人もおられます。
その点で、「そろそろ」と思った今が丁度始めるタイミングです。仏教は、早めに聞き始めるのが大事だと蓮如上人御一代記聞書に書かれています。
(六三)
一 仏法者申され候ふ。わかきとき仏法はたしなめと候ふ。としよれば行歩もかなはず、ねぶたくもあるなり。ただわかきときたしなめと候ふ。(蓮如上人御一代記聞書)
「若い時に仏法は聞きなさい。年を取れば、思ったように法座に行けなくなり、法話を聞きにいっても眠たくなるものだ。ただ若い時に聞きなさい」と言われています。
蓮如上人の時代と現代では、500年以上の隔たりがあります。しかし、人間が年を重ねるとどうなるかと言う点では何も変わりません。実際に法座の場でかなり高齢の方からしばしば同じことを聞きます。
こう聞くと、自分はすでに体が以前のようには動かないといわれる人もいらっしゃると思います。しかし、「わかきとき」というのは、別に体に不調が出ない年齢のことだけではありません。
誰しも同じように年を重ねていきます。ですから「わかきとき」といっても、今より「わかきとき」はありません。今の自分の年齢が何歳であっても、「わかきとき」は「今」ですから「仏法は今聞きましょう」と勧められています。
「今聞きましょう」と勧められるのは、仏法を聞くのに時間がかかるからではありません。何かの学問を習得するように、一定期間以上の時間が必要というものではありません。浄土真宗を学問として学ぶのであれば、時間はかかります。しかし、浄土真宗の救いは、今聞いて、今救われるものです。何十年も聞き続けなければ救われないというものではありません。
とかく、「まだ若いから」と仏法を聞くことを後回しにしがちですが、「まだ若い」と思っている間に「年寄る」か、命が終わることがあります。「まだ若い」と思っている「わかきとき」に聞いて、今救われる教えに救われて頂きたいと思います。
※下の画像は生成AIが考えた「仏法者申され候ふ。わかきとき仏法はたしなめと候ふ。としよれば行歩もかなはず、ねぶたくもあるなり。ただわかきときたしなめと候ふ。」です。

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Profile
1993年に宗教法人浄土真宗親鸞会に入信、10年間親鸞会講師として活動。
脱会後、親鸞会の教えの誤りに気づき、本願寺派の教えを中心に学びなおす。
現在、浄土真宗本願寺派光顔寺信徒。
光顔寺スタッフ。仏教アドバイザー。