【仏教ブログ】4月は浄土真宗の立教開宗の月 その2
光顔寺明照廟堂/水月精舎(光顔寺 納骨堂)のスタッフ、仏教アドバイザーの宮田秀成です。
前回の記事の続きです。
親鸞聖人は、主著である教行信証(顕浄土真実教行証文類)の最後の方にこの本を読む人に向けて、真実信心を獲て、浄土に往生して仏のさとりを開く阿弥陀仏の救いを教えてくださっています。
その続きにまたこのように書かれています。
前に生れんものは後を導き、後に生れんひとは前を訪へ、連続無窮にして、願はくは休止せざらしめんと欲す。無辺の生死海を尽さんがためのゆゑなり
(現代語訳)
前に生れるものは後のものを導き、後に生れるものは前のもののあとを尋ね、果てしなくつらなって途切れることのないようにしたいからである。それは、数限りない迷いの人々が残らず救われるためである
これは道綽禅師の安楽集のご文を引用されたものです。これだけの大部な教行信証を書かれた理由をこのようにも言われています。
現代の私が浄土真宗の教えに出あうことができたのは、まさにこのご文のようなことが続いてきたからです。
真実信心を獲て浄土往生する身となった人は、後の人にその道を示し、また後の人は前の人の後を尋ねて浄土往生する身となっていきます。それが途切れる事なく続いていくように実際なってきたので、親鸞聖人以来750年この教えが伝わってきたのです。
浄土真宗の教えは、この教行信証に書き残されています。しかし、文字に書かれた教えだけで現代まで伝わってきたのではありません。実際にこの教えの通りに救われた人があり、その人の姿を通して「浄土真宗の救いは本当にあるのだ」と後の人が続いて来られたからです。
とはいえ、自分の身近に阿弥陀仏の救いを喜ぶ人がいると言う人ばかりではないと思います。しかし、親鸞聖人はこの著作を通してご自身が阿弥陀仏の救いにあわれた事と、歴代の高僧方のお導きがあった事を伝えてくださいます。親鸞聖人の時代と違って今は文字が読める人の方が多い時代です。また、寺での法話もネット中継や配信をしている所も多くあります。
先達の伝えてこられた念仏の救いは、今も伝わってきています。それを聞いて、阿弥陀仏の救いにあって頂きたいと思います。
以下の画像は、画像生成AIが考えた、「前に生れんものは後を導き、後に生れんひとは前を訪へ、連続無窮にして、願はくは休止せざらしめんと欲す。無辺の生死海を尽さんがためのゆゑなり」です。
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宮田秀成/光顔寺・仏教アドバイザー(真宗教義、脱カルト担当)
Profile
1993年に宗教法人浄土真宗親鸞会に入信、10年間親鸞会講師として活動。
脱会後、親鸞会の教えの誤りに気づき、本願寺派の教えを中心に学びなおす。
現在、浄土真宗本願寺派光顔寺(富山)信徒。
光顔寺スタッフ。仏教アドバイザー。