【仏教ブログ】報恩講に蓮如上人が勧められたこと

光顔寺明照廟堂(光顔寺 納骨堂)のスタッフ、仏教アドバイザーの宮田秀成です。

10月となり、浄土真宗の各寺では報恩講が勤められております。

報恩講というのは、浄土真宗をひらかれた親鸞聖人のご命日をご縁として執り行われる法要です。親鸞聖人が伝えてくださったこの浄土真宗の教えによって受けたご恩に報いる集まりが報恩講です。

報恩講の内容は、主に法話が開かれ仏法を聞かせていただく聴聞の場となっております。そうして聴聞をするのはなんのためかといえば、蓮如上人はこのように御文章に書かれています。

そもそも、この御正忌のうちに参詣をいたし、こころざしをはこび、報恩謝徳をなさんとおもひて、聖人の御まへにまゐらんひとのなかにおいて、信心を獲得せしめたるひともあるべし、また不信心のともがらもあるべし。もつてのほかの大事なり。そのゆゑは、信心を決定せずは今度の報土の往生は不定なり。されば不信のひともすみやかに決定のこころをとるべし。(御文章5帖11通)

御正忌というのは、報恩講のことです。

大まかな意味は、このようになります。

この報恩講に参詣をし、米などの志を運び、阿弥陀仏や親鸞聖人のご恩に感謝しようとする人の中に、信心を獲得した人もいれば、不信心の人もいる。これは大変なことです。なぜなら、信心を決定しなければ浄土往生は定まらないからです。だから、不信心の人もすみやかに、決定の信心をとるべきです。

この御文章で蓮如上人は、信心を決定して、浄土往生定まる身に救われて、阿弥陀仏や親鸞聖人のご恩に報いる身になりましょうと呼びかけられています。また蓮如上人は、「ただ仏法は聴聞にきはまることなり」(御一代記聞書)にいわれ、聞法を勧めておられます。それは、信心決定といっても、聴聞がとても大事なことだからです。

ぜひご縁のあるところで報恩講に参詣をし、仏法聴聞をさせて頂きましょう。

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宮田秀成/光顔寺・仏教アドバイザー(真宗教義、脱カルト担当)

Profile
1993年に宗教法人浄土真宗親鸞会に入信、10年間親鸞会講師として活動。
脱会後、親鸞会の教えの誤りに気づき、本願寺派の教えを中心に学びなおす。
現在、浄土真宗本願寺派光顔寺(富山)信徒。
   光顔寺スタッフ。仏教アドバイザー。

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