【仏教ブログ】除夜会について

光顔寺明照廟堂(光顔寺 納骨堂)のスタッフ、仏教アドバイザーの宮田秀成です。

師走に入り、気ぜわしい時期となりました。今年は、11月まで例年に比べて暖かい日が続いたため、いつも以上にもう年末なのかと言う気持ちがします。

12月31日になると、除夜会が行われます。除夜の鐘をつくお寺も多くあるので、「鐘を突く集まり」と思われる方もありますが、今年一年を振り返って仏様への感謝の気持ちをあらわす法要となっております。新型コロナウイルスの影響で、全国的に今年も例年通り行われるかどうかはわかりません。

そこで、阿弥陀仏に感謝するといってもいまひとつぴんとこない人もあると思います。阿弥陀仏に対する感謝と何についてのことなのか。それについて感謝の思いが起きるのはこういうことなのだと言うことを教えられた親鸞聖人のお言葉を紹介します。

弥陀の名号となへつつ

 信心まことにうるひとは

 憶念の心つねにして

 仏恩報ずるおもひあり(浄土和讃)

(現代語訳)

弥陀の名号である南無阿弥陀仏を称えつつ、真実信心を得ている人は、如来の本願を憶念する心が常にあり、仏恩報謝の思いから自然に念仏が称えられるのである。

阿弥陀仏という仏様は、私を苦しみから救い浄土に往生させて仏にしてみせると誓われて、その通りに私を救おうとされています。その私を救おうという働きが、私の口から出てきてくださっているのが、南無阿弥陀仏と称える念仏です。

その南無阿弥陀仏と称えながら、私を救うおはたらきであると信じる人は、必ず浄土に往生し仏になる身に定まります。その救ってくださった阿弥陀仏に対して、途切れる事なく感謝の思いが続いていきます。その感謝の思いから念仏申すことを、仏恩報謝の念仏といいます。

また、一度阿弥陀仏に救われた上では、命のある間は私が必ず浄土に往生するまで摂取して捨てないと護って下さることについての感謝を一年振り返ってさせて頂く法要です。

今年を振り返り、ともにお浄土参りの年とさせて頂きましょう。

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宮田秀成/光顔寺・仏教アドバイザー(真宗教義、脱カルト担当)

Profile
1993年に宗教法人浄土真宗親鸞会に入信、10年間親鸞会講師として活動。
脱会後、親鸞会の教えの誤りに気づき、本願寺派の教えを中心に学びなおす。
現在、浄土真宗本願寺派光顔寺(富山)信徒。
   光顔寺スタッフ。仏教アドバイザー。

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