【仏教ブログ】令和の米騒動から阿弥陀仏の本願を考える

光顔寺明照廟堂/水月精舎(光顔寺 納骨堂)のスタッフ、仏教アドバイザーの宮田秀成です。


米の値段が昨年の約2倍となり、主食であるだけに多くの人の関心事となっています。米に関する発言で農水大臣が更迭され、次の大臣は備蓄米を使って米の値段を下げようといろいろと手を打っているところです。

令和の米騒動とも言われる昨今の米問題から、必要なものでも値段が高すぎると必要なところに届かないことがよくわかります。
浄土真宗では、阿弥陀仏の救いはいつでも、どこでも、どんな人にも働いて下さっていると教えられています。どんなに素晴らしい浄土がお経に説かれていても、そこに行くのに大変な努力や費用や条件があれば、一番苦しんでいる人が救われないことになってしまいます。

弥陀の本願には、老少・善悪のひとをえらばれず、ただ信心を要とすとしるべし。そのゆゑは、罪悪深重・煩悩熾盛の衆生をたすけんがための願にまします。(歎異抄第一条)

阿弥陀仏は、すべての人を浄土に往生させ仏にするという本願を建てられました。その本願には、年齢の多い少ない、善人悪人を差別されませんでした。浄土往生には、ただ阿弥陀仏の本願を信じる信心一つだとされました。それは、罪や悪が重くて深い、煩悩が燃え盛っているいるものを助けようと願われたからです。

今回の米騒動に関して言えば、とても高くて買えないくらいの値段になると、気にせず口に入る人と思ったように口に入らない人が出てきます。また、米の高騰で他の出費を削る人も多いと思います。
もし、阿弥陀仏の救いが今回の米の値段の様に、年ごとに変化していてはとても安心することはできません。また、条件が一部の人しか対象になれないような救いならば、多くの人が救われません。

ただし、米はどれだけ値段が安定しても適正な価格で取引をされるものです。阿弥陀仏の救いは、阿弥陀仏の取引ではありません。阿弥陀仏の方から一方的に私に働きかけ、私を救おうと願われているものです。いつでも、どこでも、私を救おうと働いてくださる阿弥陀仏の本願を聞いて疑いない人は、浄土往生させて頂けます。

そのことから、阿弥陀仏が本願で南無阿弥陀仏を私の往生の行として選ばれた理由を思います。


※上の画像は生成AIが考えた「令和のコメ騒動で国会に詰めかける人々と、現状を憂う阿弥陀如来」です。

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Profile
1993年に宗教法人浄土真宗親鸞会に入信、10年間親鸞会講師として活動。
脱会後、親鸞会の教えの誤りに気づき、本願寺派の教えを中心に学びなおす。
現在、浄土真宗本願寺派光顔寺信徒。
   光顔寺スタッフ。仏教アドバイザー。

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