「もしも」の時に、慌てないために ~臨終からご納棺までの、最初のお勤めと心得~

かけがえのない、大切な方を亡くされたあなたへ。 今、あなたの心は深い悲しみに包まれ、「これから、どうしたらいいのだろう…」という戸惑いや不安でいっぱいかもしれません。特に「もしも」の時は、誰もが冷静ではいられません。

この「『もしも』の時に、慌てないために」と題した章では、愛する方がこの世でのいのちを終えられ、お身体を棺に納めるまでの、とても大切で、そして繊細な時間についてお伝えします。それは、あなたがパニックにならず、心静かに故人さまと向き合えるよう、具体的な手順や心構えを一つひとつ丁寧にご案内するものです。

決して難しい儀式をお伝えしたいのではありません。そうではなく、故人を敬い、その尊厳を守りながら、温かい心でお見送りするための浄土真宗の智慧と、そこに込められた願いを、あなたの心にお届けできればと思っています。

浄土真宗では、いのちの終わりは、輝かしい新たな始まり(往生即成仏)であると教えていただきます。その絶対的な安心の教えを胸に、まずは最初の、そして最も大切な時間を、落ち着いて過ごせるよう、お手伝いさせていただきます。

それでは、まず最初の段階である「阿弥陀さまの光の中へ ~臨終の際のお勤め(臨終勤行)~」について、この後のページで詳しく見てまいりましょう。